こんにちは、Smallギター・ウクレレ教室の市岡です。
レッスンをしていると、生徒さんから
「指の関節を立てて押さえるのがどうしてもできません」という相談を受けることがあります。
実はこれ、ギターを始めたばかりの方にとっては“完全に普通”のことなんです。
🟦①最初から関節が曲がる人はほとんどいない
ギターの押弦で必要な「第一関節を立てる」動きは、日常生活ではほとんど使いません。
だから初心者は、
・指が寝てしまう
・隣の弦に触れてしまう
・関節が潰れてしまう
これは当たり前のスタートラインです。
私自身も、最初から関節が立っていたわけではなく、練習を重ねるうちに“気づいたらできるようになっていた”タイプです。
🟦②指が上達するのは「筋肉が太くなる」からではない
ここが誤解されやすいポイントです。
ギターの押弦が上手くなるのは、筋肉が大きくなるからではありません。
実際、押弦が上手くなっても指の見た目はほとんど変わりませんよね。
では何が変わっているのかというと…
🧠③上達の正体は「神経系の発達」
ギターもスポーツも、上達の中心は 神経の成長 です。
・指先に力を集める能力
・関節を立てたまま押さえる安定力
・必要な力だけを使う微調整
・指を独立して動かす協調性
これらはすべて、脳と筋肉の連携(神経系)が賢くなることで身につく能力です。
だから、見た目の指は変わらなくても、押弦は確実に上達していきます。
🏀⚽️④スポーツでも同じ現象が起きている
サッカーのシュートが上手くなる。
バスケのシュートが安定する。
これも筋肉が太くなるからではなく、
・タイミング
・体重移動
・力の配分
・ボールを離す角度
・バランス感覚
こうした“内部の動作プログラム”が洗練されるからです。
ギターもまったく同じ仕組みで上達します。
🟦⑤上達には「3つの段階」がある
読者が安心できるように、上達の流れを整理するとこうなります。
①理解の段階
頭では「関節を立てる」と分かる。
②ぎこちない段階
身体がまだ追いつかず、関節が潰れる。
→ 生徒さんは今ここ。
③自動化の段階
ある日ふと「できている」状態になる。
この流れは誰もが通る道です。
👀⑥だからプロの動きは「簡単そうに見える」
ここで前回のテーマにつながります。
プロの演奏やスポーツの動きが簡単そうに見えるのは、
・成功している部分だけが見える
・動きが滑らかで無駄がない
・脳が動作を単純化してしまう
・経験が少ないほど難しさに気づけない
という心理が働くからです。
つまり、簡単そうに見える=技術が極まっている証拠なんですね。
🌱⑦「できない時期」は悪い時期ではなく“必要な時期”
ここが一番伝えたいところです。
関節が曲がらないのは、筋力が弱いからでも、才能がないからでもありません。
・指先の感覚がまだ育っていない
・神経系がその動きを学習していない
・まだ経験が足りない
ただそれだけです。
むしろ、できない時期こそ、身体が内部で成長している最中なんです。
✨まとめ:関節が曲がらないのは“上達の入口”
正しいフォームを意識しながら続けていけば、必ず関節は自然に立つようになります。
そしてその過程こそが、ギターの上達そのものです。
「簡単そうに見える」プロの動きも、その裏には膨大な練習と、身体の内部で起きた変化があります。
生徒さんも、今まさにその入り口に立っています。
焦らず、楽しみながら続けていきましょう。