
ギターで最初に挫折しやすいと言われている「Fコード」、通常では人差し指で複数の弦を同時に押さえる技術の為難しく、よくバレーコード(略してバレー)と呼ばれています。
でも本などの解説によってはセーハコード(こちらも略してセーハ)と呼ばれていて、何が違うの?というのが今回のテーマです。
- バレー(Barre) は英語(元はフランス語の由来)で「棒」や「横木」の意味。日常的によく言うことはないかもしれないですが、棒のことを「バー」と言ったりしますよね。
- セーハ(Ceja)はスペイン語で「眉」や「眉毛」の意味。ギター用語としては、指を横に渡して弦を押さえる様子が眉のように見えることから転じて使われるようになったと考えられています。
クラシックギターやフラメンコの伝統、スペイン語圏では、ギターの伝統が深く根付いており、「眉のように横に渡す」という比喩的な表現が好まれたようです。
視覚的なイメージ:指を横に伸ばして弦を押さえる様子が、眉の形に似ているという感覚的な理由もあるかもしれません。
文化的な違い:英語圏では機能的・構造的な表現(棒=barre)を使い、スペイン語圏ではより詩的・比喩的な表現(眉=ceja)を使う傾向があります。
つまり、「棒」という意味の単語が使われなかったのは、技術の見た目や感覚に基づいた言語的・文化的な選択だったんですね。
レッスンをしていて、「人差し指を真っ直ぐにして押さえないといけない」と思われることが多いですが実はこのバレーとセーハという言葉からしてヒントがあり、必ずしも真っ直ぐでないといけないわけではありません。
「指が曲がれば弦が浮いて押さえつける事が出来ないよ?」と思われるかもしれませんが指を少し斜めにすると骨の側面で押さえることも可能です。諦めずにトライしてみましょう!