フェルマータの形の由来

こんにちは、Small ギター・ウクレレ教室の市岡です。

前回のブログに続き「フェルマータ」について。フェルマータ記号ってなぜあんな“目のような形”をしているのでしょうか?

 

イタリア語で「fermata」は「停止」や「停留所」を意味していますが、記号の形についてはいくつかの説があり、ここではその3つを紹介したいと思います。

 

フェルマータ記号の形には意味がある?

1.Corona(冠)説

 イタリアではフェルマータのことを「Corona(冠)」と呼ぶことが多く、記号の形が王冠のように見えることから名付けられたとされています。

半円は冠のアーチ、下の点は宝石や装飾のようなイメージとも言われています。

2.”目”としての象徴説

半円+点の形が「目」に見えることから、演奏者がその音を“見つめて”止まるという象徴的な意味を持つとも解釈されています。

音楽の流れの中で「注目すべき瞬間」「意識的な間」を示す記号として、視覚的にも印象に残る形です。

3.記譜の歴史的背景

初期の楽譜では、フェルマータの形は統一されておらず、写譜家によって装飾的に描かれていたこともあります。

やがて、終止や間を示すための記号として定着し、現在の形に収束していったと考えられています。

時間の冠という詩的な解釈

音楽には「始まり」と「終わり」があり、フェルマータはその流れの中で“時間を止める”ための印です。その意味で、時間に冠をかぶせる=特別な瞬間を飾るという解釈もできます。とても詩的ですよね。

Wi-Fiマークに見える?現代の感性

ちなみに最近のレッスンで、今どきの生徒さんから「フェルマータって、Wi-Fiの電波が弱いときのマークに見える!」という声がありました。なるほど、確かに!半円の下に点がある形は、電波が途切れそうなときのアイコンにも似ていますよね。

 音楽の流れが一瞬止まる、あるいは“つながりが保留される”という意味では、Wi-Fiの弱い状態とフェルマータには意外な共通点があるのかもしれません。

こうした現代的な感覚も交えて考えると、音楽記号の世界がぐっと身近に感じられますね。

 

前回ではフェルマータの意味はなんだろう?音を伸ばすってどれくらい?について書きました、まだご覧になられていない方は↓のリンクから見てみて下さい、きっとなるほど!と思って下さると思います。

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