手続き記憶/後編「演奏が安定しない理由と"記憶を育てる"練習法」

はじめに:演奏が安定しない理由と向き合う

こんにちは、再びSmall ギター・ウクレレ教室の市岡です。


今回は前回に続いて、前後編に分けた手続き記憶についての後編「どうすれば定着するの?」その対策についてです。

手続き記憶を定着させるための4つのヒント

手続き記憶を安定させるには、以下のようなポイントが大切です。


🔁 繰り返し練習すること

同じ動作を何度も繰り返すことで、脳が「これは重要だ」と判断し、記憶が強化されます。


💤 十分な睡眠をとること

記憶は睡眠中に整理・定着されます。練習した日の夜は、しっかり眠ることが大切です。


🧘‍♀️ リラックスした状態で練習すること

緊張していると、記憶の引き出しがうまくいかないことがあります。深呼吸やストレッチなどで、心と身体を整えてから練習しましょう。


📆 間隔を空けて復習すること

一度できたことを、翌日・数日後にも確認することで、記憶が長期的に安定します。


このように「昨日できたのに今日はできない」という現象は、決して“忘れた”わけではなく、記憶の仕組みによる自然なことなんです。

だからこそ、焦らず、繰り返し、丁寧に向き合っていくことが大切です。

🎸実感としての“できたのにできない”——コード伴奏の揺らぎ

私自身も、例えばコード伴奏の練習で何度も同じような経験をしてきました。

しっかり押さえたつもりなのに、弦が1本ズレてしまう。テンポが少し速くなると、指が追いつかなくなる。

昨日は「できた!」と思えたのに、翌日には嘘のように下手になっている気がして、落ち込んだこともあります。


そして、ふと「こんなこと、私だけ?」と悩んだこともありました。

でも、手続き記憶の仕組みを知ったことで、その不安は少しずつ軽くなっていきました。


演奏という行為は、知識ではなく“身体の記憶”です。

その記憶は、何度も繰り返すことで少しずつ定着していくもの。

だからこそ、昨日できたことが今日できないのは、失敗ではなく“定着の途中”なんです。


この知識を持っているだけで、練習の意味が変わってきます。

「うまくいかない日も、記憶が育っている途中なんだ」と思えることで、焦らず、前向きに取り組むことができるようになります。

🌱練習は“記憶を育てる時間”——焦らず続けることの意味

演奏の練習は、ただ技術を磨くだけではなく、記憶を育てる時間でもあります。

手続き記憶は、繰り返しの中で少しずつ深く根を張っていきます。

だからこそ、うまくいかない日も、迷いながらでも、続けることに意味があるのです。

おわりに:番外編―記憶喪失と手続き記憶

前後編に分けてお伝えしてきた"手続き記憶"について如何だったでしょうか?

番外編として"記憶喪失と手続き記憶"についても興味深いことがあります。宜しければこちらもご覧になって下さい。

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